すーさんのひとりごと 秋・冬山編春夏編
このページは穂高の代表、すーさんこと鈴木が本職である山の話題をまじめ?に語るページです。体験、山行紀あり、情報、アドバイスありの結構ためになるページだと思いますので、みなさん要チェックです。 
                  By イトさん

5月の鳥海山頂上にて。山スキーはこんな日の醍醐味が忘れられない!
    東北マウンテンネットワーク:高村ガイド撮影

 国立登山研修所・友の会のホームページができました。会報誌「登山研修」は記録・研究などなどためになる文献がいっぱいです。

低酸素と登山活動
すーさん的データーとちょっとしたアドバイスです。よろしければ参考にしてください。

登山計画書
って、何が意図でしょうね。
家族・職場・所属団体には、何時、何処に、誰と、どのような日程で行うのか、の概要提供、警察には、もし、事故(病気等を含む)が起こった場合は救助に向かう先の情報、行方不明になった際の捜索のための情報提供といったところでしょうか?
では、登山者自身にはどうでしょう? 事務処理的なことばかりではなく、計画を立て、計画書を作る過程において、環境的危険は、何処に、どのようなことが存在するのか?行程は体力・技量に適正なのか?食糧の量・装備は適正なのか?といったことを、事前に見出せる機会が設けられることで、事故の予防に役立つことだと思います。理屈はともかくプランニングって「あ〜でもない、こ〜でもない」言いながら立てる。これも登山の楽しさのひとつです。
計画書の提出先は、1.家族・職場、2.所属山岳団体がある場合はその団体、3.山行地域の警察というのが一般です。警察への計画書の提出先は、山行をする県の警察本部のホームページから提出先・形式を検索してみてください。ちなみに長野県の山域はこちら、富山県はこちら、岐阜県はこちら、山梨県はこちら。計画書の提出は、僕たちはメールで送っています。できることなら、下山報告もしましょう。
遭難救助の現場からの情報からは、救助依頼は、計画書も提出していない、山岳会等に所属していない登山者が圧倒的に多いそうです。災害救助と違って、自主行為に対する救助です。マナー(ルールかな?)を守って、見放されられないようにしましょうね。

高層天気図
気球に無線機付き測器を上空に飛ばし、上空の気象状態を観測した結果を使用して描き、上空の風に流される様子を捉えることでその地点の風向、風力を観測したものが、高層天気図です。これに対し、地表(海面)付近の気象状況を表したものが地上天気図です。
 高層天気図と地上天気図の大きな違いは、地上天気図ではその地点の気圧を表記し同じ気圧の地点を結んだ等圧線が書かれますが、高層天気図では同じ気圧の高度を記述し、同じ高度を持つ地点を結んだ等高度線が書かれています。  一般的には850hPa・700hPa、500hPa・300hPa、など決まった気圧の天気図が作成されています。

850hPa : 対流層下層を代表する層で、地上の摩擦力などの影響がなくなる高さで、主に前線の解析や、相当温位から暖気移流、寒気移流などが解析されています。この高さの気温が-6℃以下の場合冬に雪が降る目安といわれています。海抜高度では約1300〜1600m付近(気温、湿度、地上気圧、重力加速度等によって変動はありますが)に相当します。

700hPa : この層では、上昇流を解析しています。上昇流が強ければ対流が強いということで、対流雲の発生と悪天候が予想されます。また、気温から露点温度を引いた湿数が3℃以下の地域は雲が発生している可能性が高く、雲の位置がおおよそ解析できます。海抜高度では約2700m〜3100m付近に相当します。

500hPa : 中層を代表する層で、高層気象図の代表格です。主に中層の移流や気圧の谷、峰を解析し、また寒冷渦(寒冷低気圧、切り離し低気圧、)などの存在を解析しています。寒気については、冬にマイナス36℃以下の場合大雪になる可能性が多く、天気予報でよく耳にする「上空5000m付近には寒気が入って」、「この冬一番の寒気」と呼ばれるのは、ほとんどがこのマイナス36℃の等温線が日本列島にかかったときなどに報道されます。海抜高度では約4900〜5700m付近に相当します。

300hPa :  上層を代表する層で、ジェット気流を解析しています。海抜高度では約8500〜10000m付近に相当します。日本の登山をする場合、必要な情報ではないと思います。
ということで、これをもとに週間天気支援図が作られています。専門気象情報「地球気」は、解説がされていますのですごくためになります。

白馬の黒ちゃんのブログです。

いい写真撮りますねえ

2013年12月27日(金)
ショベル
ライフリンク社/ガイドショベル:¥6720(税込)
         
雪山3点道具のひとつにあげられている備品です。この3点道具は主に雪崩に遭った時のレスキュー備品としてあげられていますね。まあそれも用途のひとつですが、雪山登山では、生活装備として頻繁に使いますね。テントサイトの整地、防風壁ブロックの構築、積雪の除雪、雪洞の構築、深いラッセル時のアシスト等々。やはりD型グリップ、大型アルミブレードのショベルが心強いですね。

*気象庁から、明日28日から30日までは今季一番の寒気が入り込むと報道されました。年始も3日くらいまでは強くないかもしれませんが冬型が続くようです。中部山岳エリアは暴風雪となり、多いところでは一晩で1m位積るでしょう。一晩中除雪に明け暮れるかもしれませんね。大雪とともに暮らす!これも雪山登山の醍醐味のひとつです。くれぐれも余計に戦わないようにしましょうね。

2013年12月8日(日)
フィッティング
このブーツ、さっそくフィッティングしてみました。まずはインナーにCUSTOM FITと連記されています。サーモフィットの意味でインナーを温めて、インナー素材を柔らかく流動的な状態にして足入れをします。そのことで、インナーに自分の足形が成型されることでフィット感アップです。シェルにもCUSTOM SHELLと表示されています。同様にシェルも温めてフィッティングしてみたところ、ただ足入れした時とは別ブーツくらいの変化です。特にシェルはアッパーカフの巻き込み、湾曲が成型前は、なじみも、フィットも、ぎくしゃくしてたのが、一体感に変わりました。あとは滑ってみての楽しみですが、とてもいいブーツだと想像できます。この想像(創造)も、楽しみな遊びですね。
来期は、このアイテム継続的に生産されることになったら、2Fのスキーフロアーではなく、1Fの登山フロアーのバックカントリーコーナーで販売しようと思っています。
2013年12月6日(金)
僕のスキー?ツアー?ブーツが届きました
サロモン社/クエスト・マックス130
      
?が二つも付いているのは、スキーブーツのようで、でない(スキーブーツですけど・・)。ツアーブーツのようで、でない(ツアーソールじゃないから)。本音をいうなら中途半端なブーツといったところでしょうか。でも、この中途半端なところが使い勝手がいい!ゲレンデで滑るのも70点、バックカントリーも70点、SAJ1級の合格点といったところです。積雪期のバックカントリーは3000m級には入らない(入れない)2000m付近のバックカントリーにアイゼンを付けて長いこと歩くことはないから、ウォークモードの設定があればそれでよし!ゲレンデで滑るにも十分な支持力です。「バックカントリーをプランニングしてたんだけど、この天気じゃ〜・・・」っていうタイミングは自然条件に合わせて遊びに出れる自由人以外は多々ありますね。そんな日はゲレンデやその周辺のサイドカントリー遊びをすることになります。ということで、使い勝手がいいんです。もう一点、歩く行為ががっちり固められたスキーブーツでは歩き難い!と感じられてるみなさんにもウォークモードの設定があるのがとても快適につながります。一般的にウォークモード付のスキーブーツはエントリー、ミドルモデルに多いのですが、こちらは実践向きブーツでの設定がポイントです。

2013年12月6日(金)
スポルティバ社/ネパール・エキストリーム: ¥64680(税込)
        
アップするのを忘れてました・・、とは言うものの毎年入荷が遅〜い!弁解するなら受注生産モデルだから仕方ないか・・・。一般モデルはネパール・エボリューションですね。違いは保温材の有無です。こちらはシンサレート保温材を使っているモデルで、日本アルプス厳冬・積雪期モデルです。ネパール・エボリューションはゴアテックスバリアーの裏地に起毛処理がされていますが、保温材は使われていません。ということで、暖かさはこの受注生産モデルが上回っています。八ヶ岳に短期冬山登山嗜好のみなさんは定番ネパール・エボリューションでもいいでしょうが、ちょっと奥深く2〜3泊での厳冬・積雪期登山にはこちらに軍配ですね。アルパインクライミングにも暖か〜いこちらをおすすめ!

2013年12月1日(土)
                  これもハイブリッド?
オルトボックス社/ハイブリッド・ジャケット: ¥26250(税込)
           
こちらはメリノウールの保温性とポリエステルの摩耗耐久性、動き易さの伸縮性を確保するのにポリウレタン3素材をコラボしてハイブリッド!雪山・冬山登山にの実践向きではありませんが、スキーライフのアプローチ、シェルジャケットでスキーライフのみなさんの、中着にすばらしい機能を発揮します。表示は「SWISSWOOL」

2013年11月22日(金)
ウエスタンマウンテニアリング社/フラッシュパンツ: ¥27300(税込)
             
850+ フィルパワーグースダウン、厳選された素材により必要とされる保温性を確保しつつ、ウールアンダーウェア並の超軽量(M=185g)を誇ります。厳冬期の生活保温防寒具として携帯しても苦になる重さじゃないかもしれませんね。モンベル社のパンツとは比較にならない暖かさです。価格が違いすぎますからね。当たり前か!
ノースフェース社/アコンカグア・パンツ: ¥23000(税込)
    
山のお供にも!といいたいところですが、こちらはフルオープンのファスナー付なので、ちょっとかさばりますね。極寒になったとき、今、履いてるパンツの上から靴をはいたままとっさに履くには重宝です。ハードシェルパンツを使ってるスキーヤーのみなさんが、極寒対策に携帯するには逸品ですね。

2013年11月22日(金)
                中間着のパンツたち
1.ノースフェース社/クンブー・パンツ:¥12000(税込)
2.パタゴニア社/ピトン・パンツ: ¥10000(税込)
3.ファイントラック社/ドラウトクロー・パンツ: ¥13440(税込)
 1.2.3.
どのパンツの素材も、ストレッチ性と保温性に優れたベースレイヤー、温暖な天候下では単独で適度な保温性を、寒さが厳しい日にはシェルの下で優れたインサレーション効果を提供します。通気性と吸湿発散性に優れ素肌に快適で、滑らかなジャージー表面によりレイヤリングがスムーズです。タイツのようなカットもハードシェルパンツの中で、余分な生地として干渉せず、動き易さはこれ!に付きます。

2013年11月22日(金)
ファイントラック社/ジビロパンツ: ¥35380(税込)
             
強度のある素材を用いて、冬山でより頼もしい存在となるハードシェルパンツが仲間入りしました。防水・透湿・防風雪、そして究極の動きやすさ「異次元マルチストレッチ」を備えることで過酷な条件のなかでも快適さを維持し蓄積される疲労をも軽減します。裾幅も23cmといいですね。うん!パンツはこれくらいの強度がなきゃ!アルマパンツは低山向きだよね!

2013年11月22日(金)
オスプレー社/コード42: ¥17850(税込)
             
定番だったバックカントリー向きパックのコードがモデルチェンジしました。やっぱりこの大きさでなきゃ!背面サイズがS/M、M/Lの2サイズです。よくフィッティングして選びましょう。

2013年11月22日(金)
                お待たせしました
ブラックダイアモンド社/エクスプレスアイススクリュー:¥6300(税込)
             
各サイズ共通価格になりました。

2013年11月22日(金)
ウエスタンマウンテニアリング社
左/バーサライト:¥64050(税込) 右/ウルトラライト:¥55650(税込)
  
バーサライトは、850フィルパワーのグースダウン550gです。日本アルプスの厳冬期登山にはこれくらいで行きたいですね。ウルトラライトは同様でダウン量が450gです。残雪期や厳冬期でも2000m未満のテント山行ならいいですね。
ファイントラック社/ポリゴンネストR12×8: ¥46200(税込)
           &ポリゴンネストR9×6: ¥39600(税込)
           
自社開発の立体構造保温シート素材「ファインポリゴンR」を使用し、水濡れに強く、速乾性、軽量コンパクト性に優れたスリーピングバッグです。12×8は、結露にまみれて過ごす冬の長期テント泊などの過酷な環境下でも安定した保温力を発揮し、快適な睡眠をもたらします。正直、ダウンは経験の中でおすすめ!できますが、これは使ったことがないので・・・、でも、それなりなんでしょうね!

2013年11月16日(土)
               ソフトシェル?グローブ
スマートウール社/パトロールグローブ:¥11550(税込)
                &オルトボックス/ツアーグラブ: ¥11000(税込) 入荷しました

両方ともメリノウールをライナーに使ったグローブです。手を入れる時のスムースさはメリノウールならではのスムースさです。湿気ったときには特に成果だ感じます。アルパインクライムング、バックカントリーのアプローチや実践、2000m未満の冬山登山のグローブとしてとてもいいです。
オルトボックス社/フリーライドグローブ: ¥15500(税込)
            
こちらは、インシュレーションですが、化学繊維の保温材を使わず、メイン保温材は羊毛とライナーにはメリノウールを使っています。そのため何よりも動きが滑らか、軽やかです。冬山登山、バックカントリーの実践におすすめの逸品です。

2013年11月15日(金)
                これまたハイブリッド
HOT CHILLYS(ホットチリ)/メリノウールストレッチ・クルーネック: ¥6930(税込)
              メリノウールストレッチ・ジップアップ: ¥7350(税込)
   
とてもいいアンダーウェアーに出会いました。天然メリノウールと自社開発の特殊繊維(MTF:MoistureTransferFabric)とスパンダックス素材を組み合わせた高性能ベースレイヤーです。これらの繊維を組み合わせることと、特徴を活かした適所に繊維を使い分けるデザインによって、汗を素早く放出し、優れた保温性を保ちます。一番汗ばむ背中のセンター部分は汗処理の優れたポリエステルを使っているので、汗が溜まらず、広く拡散します。拡散されることで速乾効果が上がります。またフィット感のあるデザインとウールの肌触りによって「第二の肌」となり、動きを妨げません。コストパフォーマンスの高い「おすすめ!」の逸品です。僕的にはジップアップがおすすめです。

2013年11月14日(木)
        メリノウールベースレイヤーのご案内です。しっかり入荷しました
スマートウール社/メンズ&レディース・NTSミッド250ジップT: ¥11020(税込)  
肌に直接フィッティングしても効果的だからベースレイヤーですね。
  
メリノウール素材を使ったジップアップです。汗処理は、ポリエステル素材と比較するとやや劣りますが、湿気った時の冷たさを感じないのがウールの良さですね。冬は繊維を速乾させる環境下ではないので、ウールに軍配でしょう!他社と比較するとコストパフォーマンスが高いですね。
パタゴニア社/メンズ・メリノ3・ミッドウェイト・ジップネック: ¥12460(税込)
        
寒冷な天候下でのベースレイヤーとして頼りになるメリノ3は、体をドライで快適に保つので、冬山登山、バックカントリースキーには最適です。保温性に優れ、天然の防臭効果、通気性、伸縮性を備え、体温を調整します。
アイスブレーカー社/メリノウール/200スプリントSLジップアップ:¥14170(税込)
                   &260テックトップLSジップアップ:¥13600(税込)
  
最高品質のメリノウールにライクラを交編させることで、高いストレッチ性をもつことができました。ボディラインに沿った立体パターンにより、これから冬に向けてのシーズンでアクティブな行動に対応していくモデルです。ウールが持つ調温調湿効果により、運動時と休憩時の温度のギャップを理想的な形で埋め、常に快適な状態で、シビアな環境のなかでも安心感をもたらします。温度調整がしやすいジップアップモデルです。僕も1年中愛用しています。顧客のみなさんもリピーターが増え始めました。260テックトップは、やや厚手の厳冬期のベースレイヤーとして、下着の上に重ね着するセーターにもなる使い勝手の良さで、肌寒い季節に暖かく、気温や天候の変化が予想されるアウトドア・ウエアとして最適な一着です。

2013年11月14日(木)
スマートウール社/メンズ&レディース・ウィンドタイツ: ¥14700(税込)
             
江頭さ〜ん的スタイルですね。ベースははメリノウール、大腿部の表側は防風パネルとして通気性のいいナイロン地を貼り付けています。まさかこれだけでは歩けないですね。登山、バックカントリー時のハードシェルパンツの中側、中間着として最適なモデルです。これは動きやす〜い。

2013年11月14日(木)
スコット社/ラディウム: ¥76000(税込)&デリリウム130+TN: ¥86000(税込)
          
やっと入荷してきました。昨シーズンまでガルモント社のブーツでしたが、スコット社に変わりました。基本設計は同じです。こちらのモデルは、ソールはゴムソールの圧着で、スキーソールとの交換ができないモデルです。山スキー派のみなさん向きですね。スキーをしながら、時々バックカントリー派のみなさんで、アルペンブーツとの使い分けをしないみなさんにはソールの交換ができる、下のデリリウム130+TNがいいですね。
          
ソールの交換ができるのは単純なシステムですが、こちらのブーツは滑りを重視しているので、ブーツそのものの剛性も強く、硬めですね。

2013年11月11日(月)
            山スキーバインディングの進化
マーカー社/TourF12:¥49350(税込)&TourF12EPF:¥51450(税込)
  
新製品のEPF(写真下、グリーンカラーのみ)基本形は同じですが、プレートの幅がが従来のF12(プレートセンター幅60mm)、より8mm程広くなりました。バックカントリー用のスキー幅が広くなったことで、その機能を生かすためのバージョンアップです。センター幅100mmを超えるスキーにはEPFはおすすめです。重さが・・、って声もありましょうが、進化は軽量化だけじゃなく、滑る醍醐味を支持することも。

2013年11月11日(月)
パタゴニア社/キャプリーン4・エクスペディションウェイト・ワンピース・スーツ: ¥20940(税込)
        
懐かしいスタイルが再登場してきましたね。1979年アラスカ・マッキンレー南壁登攀に行ったとき、アプローチですれ違う欧州のクライマーのこのスタイルに衝動を覚えました。何しろ34年前ですからね。その後、国内でも、モンベル社がゼロポイントブランドで長い間、製作販売していました。いったんベースレイヤーを着たら行動が終わるまで脱がないアルパインクライマー、アルピニスト、スキーヤーにはスマート、シンプルでいいですね。ワンピースのスタイルは縫い目を削減し、トップとボトムの間から冷気が侵入する心配もいりません。パタゴニアの化繊のベースレイヤー製品の中で最も保温性と通気性に優れたキャプリーン4・エクスペディションウェイトは、伸縮性を備えやわらかく、滑らかなジャージー表面によりレイヤリングがスムーズで、内側の温かい起毛フリース面は水分をすばやく外側へ発散し快適な肌触りを提供します。

2013年11月11日(月)
マックパック社/パトロールパック: ¥23100(税込)  入荷しました
           
40リットル表示ですが、小ぶりです。パッキングに慣れているみなさんなら、1、2泊のバックカントリーならOKの大きさでしょう。フィット感に優れるハーネスを使用し激しい動きのなかでも荷物がブレにくく、快適に滑りを楽しむことができます。特に腰まわりを隙間なくフィットさせることで肩への負担も軽減します。バランスのいいパックです。

2013年11月10日(日)
ホグロフス社/エッセンスU・ダウンジャケット:¥25000(税込) 入荷しました
           
ステッチ間隔が細くなりました。羽が寄りにくくなってさらにいいですね。最高品質の800フィルパワーグースダウンって工業品数値を表現されても・・・、単純に復元力です。パックにコンパクトに収納すると、圧縮されます。パックから出して、元の形に戻るのがクイックで、すぐに保温が還元される機能を工業的指数で表示してるのがフィルパワー。800の数値が表示されてれば、耐久、保温性はバツグン!です。細身でかっこいいです!

2013年11月10日(日)
                   ハイブリッド?
パタゴニア社/・ミックス・ガイド・フーディ:¥38900(税込)&パンツ:¥33910(税込)
スマートウール社/ミッド250ブーツトップボトム: ¥9450(税込) 
入荷しました
        
雪山に連続して何日も入山するみなさんは、僕たちも含めて少なくなりましたね。でも回数はそれなりです。そんな短期冬山登山、アルパインクライミングには昨年発売になり、継続モデルのミックス・ガイドもいいですね。透湿性に優れたソフトシェル素材と悪天候対応型のハードシェル素材を組み合わせたハイブリッドのデザインで両素材の機能性を最大限に発揮します。肩、胸、フードと上腕にはH2Noパフォーマンス・スタンダードを採用した防水性/透湿性を提供する3層構造のリップストップ・ナイロンを、その他の箇所にはハードフェイス・テクノロジーとデリュージDWR(耐久性撥水)加工を施したストレッチ織りのポーラテック・パワー・シールド(ポリエステル57%/ナイロン36%/スパンデックス7%)を使用して風雪や、摩耗にもそれなりの耐久性を確保しています(昨シーズンテストしてみました)。
         
ナイフブレードパンツより、ハードシェル的要素が多く作られています。その分、動きは・・。でもシンプルな形状スタイルは複雑な冬山地形の]邪魔になることがなくいいですね。このパンツを履くときの、レイヤードはウールのタイツです。だいたいの日は、スマートウール社のミッド250ブーツトップボトムです。
              

2013年11月9日(土)
ハードシェル
ホグロフス社/メンズ&レディース・ロックハイジャケット:¥62000(税込)
                        & ロックパンツ:¥54000(税込) 
入荷しました
         
定番として人気のスピッツジャケットの後継番です。新しい、ゴアテックス・プロの登山向きジャケットです。
         
    
ハードシェルパンツは、やっと登山向きに裾幅の細いものが出来上がりました。23cmです。

2013年11月9日(土)
     今日はソフトシェルのジャケット&パンツのご案内です。
パタゴニア社
ナイフブレード・ジャケット:¥37900(税込)&パンツ:¥33910(税込)
 入荷しました
        
昨年発売になったナイフブレード・プルオーバーのジャケット番です。ソフトシェル素材の飛躍的進歩を実現したポーラテック・パワー・シールド・プロは従来のハードシェルとソフトシェルのギャップを埋める3層構造の素材で、無類の伸縮性、透湿性と耐水性、風に対するプロテクションを発揮します。ソフトで柔軟な着心地でレイヤリングがスムーズなうえ、ロングルートの酷使にも耐える丈夫さを誇ります。僕も日帰りや山小屋を使った山行、バックカントリーにはこのソフトシェルばかりです。今シーズンはパンツが仲間に加わりました。
        
実際にフィッテングしてみると、動きやすさはソフトシェルでNo1!でしょう。ジャケット&パンツとも、短期のアルパインクライミング、2000m付近の冬山山行に最適です。このソフトシェルでの行動時に強風雪になったら、この上にレインウェアーでしのげますね。レインウェアーの携帯は必須です。僕の昨シーズンの経験では、時間積雪3〜5cmくらいの降雪時で6〜7時間行動には何の支障もなく使えました。
パタゴニア社/メンズ&レディース・アズ・フーディ:¥21940(税込) 入荷しました
        
ごしらは、グリッド構造のフリースの裏地が付けられて保温性を提供します。冬山登山、アルパインクライミング向きではありませんが、身近なボルダ―や、ゲレンデスキーからちょっとバックカントリーには新製品のアズ・フーディはいいですね。デリュージDWR(耐久性撥水)加工を施したタフで丈夫なストレッチ織りのポーラテック・ウインドブロック・ポリエステル製シェルが目に見えない敵をブロックします。

2013年11月8日(金)
パタゴニア社
スーパー・アルパイン・ジャケット:¥69820&スーパー・プルマ・ジャケット:¥63840(税込)
コーディネイトとしてスーパー・アルパイン・ビブ:¥64840(税込) 
入荷しました
        
アルパインクライミング(雪・冬山登山を含みます)向きシェルジャケットです。今シーズンから、最高レベルの防水性/透湿性/防風性を備えた新世代の3層構造ゴアテックスRプロ・ファブリクスを使用し、最悪の天候で優れたプロテクションを提供します。DWR(耐久性撥水)加工済み。主要部分は頑丈なナイロン素材で補強し、独特なマイクログリッドの内側は優れた透湿性を発揮します。ハーネスの着用を考慮した配置のフロントポケットは、プリーツを押さえた構造で足下が見やすく、外側のポケットとピットジッパーは水分の侵入を防ぐコーティング加工済みのスリム・ジップを採用し、かさばりと重量を削減。脇の下に施したパネルにより腕を上げても身頃がずり上がらず、袖口には雨や雪の侵入を防ぐガスケット・ドライ・カフを採用しています。
僕も昨シーズンからとても気に入って、テント・雪洞泊山スキーも兼用して使っています。
        
基本的にスーパーアルパインジャケットと同じ設計のジャケットです。こちらは、シンプルに40デニールナイロン生地1枚でで立体裁断しています。
        
同素材のパンツではなく、写真の如くサロペット型ビブです。アルパインクライミング、登山向きのジャケットにはハーネスを付けた時、干渉しないようにパウダースカートは付けていません。そのようなジャケットをコーディネイトするには、極寒の風雪の冷たい空気が身体に対流しないよう、このようなビブがおすすめです。僕は山スキーにも共用していますが、アルパイン向けにパンツの裾幅が細目に作られていますので、ツアーブーツとの相性を確認してくださいね。僕のブーツは24型でソール長287mm、これならOK!

2013年11月8日(金)
パタゴニア社
パウスレイヤー・ジャケット:¥74810&パウスレイヤー・ビブ:¥69820(各税込)
 入荷しました
        
あらゆるレベルでテストを重ねたジャケットが完成しました。すべてのコンディションで最大級の滑降に必要な完全悪天候対応型の機能を提供します。最高の防水性/透湿性/防風性プロテクションを誇る非常に軽量な3層構造のナイロン製ゴアテックスRプロ・ファブリクスは今シーズンより透湿性がさらに向上し、さらにDWR(耐久性撥水)加工により、本州独特の湿ったコンディションでの濡れになるのを防ぎます。雪の付着における水分の侵入を防ぐコーティング加工済みのスリム・ジップはかさばりと重量を削減し、余分な熱を素早くの逃すピットジップとフロントジッパーには頑丈で使いやすいビスロン・ジッパーを採用。深いパウダーでも、すっきりとしたかさばらないパウダースカートが確実に雪の侵入を防ぎます。
        
ドロップシートを採用した体をしっかりとカバーするデザインをアップデートし、ウエストの後部を前部より高めにカットしました。ウエストにベルトループを備えているので登高時にはストラップをおろすことが可能です。フロントジッパーはベンチレーションに効果的で、腿のベンツは余分な熱をすばやく逃します。動きやすいまち付きの股と立体形状の膝を備え、頑丈なゲイターとエッジガードが雪の侵入を遮断します。
ジャケット、パンツともバックカントリー向きシェルです。

2013年11月8日(金)
FGプロ
フォーミング・インナー/¥61950(税込)
フォーミングインナーとは、インナーブーツが側(素材は革製)だけで作られていて、間接材を注入して、足型成型するインナーブーツです。成果はフィット感です。とは言ううものの、いいフィット感の答えを出すために、お客さんとのコミニケーションが必須です。
      
FGPROは、一般アルペンスキーブーツやツアーブーツに幅広く対応したスペックです。他ブランドではヒールカップにフォーム液が入らなかったり、あまり形状が良くなかったりでシェルとのマッチングに欠けることもしばしば・・。
その中でこのFGPROフォーミングは、良質の革素材(最高のなめした革を使用しております。保温性耐久性などに優れています)をふんだんに使いインナーの足に触れる部分の生地はコストの高い保温性ショック吸収などに優れた素材を使用していて、保温性耐久性などに優れています。
  
僕はツアーブーツにも入れています。外側はブーツのシェル形状にぴったりと成型され、内側は僕の足の形に成型されます。
興味をもたれたみなさん、イトさんまたはすーさんにご相談ください。いい味です!

2013年11月8日(金)
dpsスキー
Nina99/¥105000(税込)
 入荷しました

マイナーなカレッジブランドのスキーですが、微人気です。機能云々より、まずデザインのシンプルさに目がいきますね。こちらはセンター幅99mmのモデルです。パウダーのバックカントリーから、残雪期の山スキーまで幅広く楽しく使える楽しい1台です。おすすめ!

一般モデルはこちらのWailer99です。

2013年11月7日(木)
ダイナフィット社
W.Sラディカル・グローブ/¥9450(税込) 
入荷しました
             
特別、セールス的アピールがあるようなグローブじゃないんですけど、ウィンドストッパーのバリヤーをコンビにしているシェル(側)の素材がソフトシェルを使っていて、湿気の多い日本の2000m未満の冬のフィールドにはとてもいいグローブなのでご紹介です。こういうグローブは、日本アルプス下の厳冬・積雪期はアプローチ用として、残雪期には、実践用として活躍しますね。日帰りアイスクライミングにもバッチリです。
他にもグローブ入荷しています。

2013年11月2日(土)
ソフトシェル?パンツ
ノースフェース社/アルパイン・パンツ・メンズ&レディース:¥25000(税込)
入荷しました。
              
春・夏の定番パンツ、アルパインライトパンツの秋冬モデルです。うん!冬の1dayクライミングには最適ですね。立体裁断され、ストレッチ性をもっていて、実際に履いてみると動きやすいし、シンプルで細身のシルエットは実践向きです。と書いちゃうと、クライミングをしない人には不向き!ってなっちゃいますね。いや〜、八ヶ岳、西穂高、中央アルプス駒ヶ岳等々の短期冬山山行が可能なエリアで山行予定のみなさんにも、めちゃめちゃいいパンツです。北八ヶ岳を中心とした、2000m付近の冬山にもいいですね。

2013年11月2日(土)
魔法瓶
    
左はサーモス社の山専モデル、右は象印の一般モデル。実際に比較してみました。両方とも前日の夜に熱いお茶を入れ持って行き、翌朝、9時頃飲んでみると、サーモスは、熱〜いお茶そのものに近く、象印は、ぬる〜いお茶になっちゃいました。これ、象印が悪いんじゃなく、サーモスの山専が「すごい!」んですよ。

2013年11月1日(金)
スカルパ社ツアーブーツ
フリーダムSL:¥79800
入荷しました。
    
    
今春、テストさせてもらいました。登山靴からツアーブーツまでスカルパ社に染まっていく雰囲気です。
ロアーシェル・アッパーシェルのオーバーラップ式の2ピースシェル構造になったことで、剛性が強くなりました。剛性は捻じれの強度で、現在のファットなスキーのターンを支えるには大切な支持力でしょう。ロアーシェル・アッパーシェルを連結しているヒンジのカント、アライメントも2度クラスの調整範囲があることで、平均的にスキーに対してフラットに立ちやすくなり、スムーズな操作に入りやすくなりました。ビブラムソールを使った靴底は雪も付きにくく、歩行モードでの可動域も広くツアーブーツとしてのバランスはとれていました。インナーは、軽量化が計れることと、フィッティング効果が上がることで、流行のサーモフィットです。初見での足入れ感は個人差が出やすいでしょうが、使用した僕の感想は、フィット感があって安心できるブーツに感じました。
テストブーツの表示は25.0で、ソール長は287mmとなっています。スキーブーツもツアーブーツも、登山靴と違って、25.0〜25.5cmで1サイズ、26.0〜26.5cmで1サイズというように00cmサイズと0.5cmサイズは共通型です。共通型をどのようなバランスでとっているのかはメーカー次第ですが、僕の足入れ感で、他社との比較から、スカルパ社は共通サイズバランスを0.5cm〜00cmを1サイズとしているのでしょうね。すなわちこの25.0は、24.5cm〜25.0cmを1サイズにしている表示だと感じました。一般的には25.0〜25.5cmを25.0表示していることが多く、ソール長の平均は、290mm〜295mmです。

2013年11月1日(金)
チロリア社/アンビション12: ¥40000(税込)
    
チロリア社は、「TRB」以来、20年ぶり?のツアーバインディングの発売ですね。現代のセンターの太いスキーを支持するために、アルペンスキーメーカーのバインディングがよく研究され商品化されてきました。転倒時の安全解放機能はいうまでもなく、登高時のクライミングサポート操作性もよく仕上がっています。

2013年11月1日(金)
スノーシューの基本
MSR/EVO・アッセント:¥27300(税込)
 入荷しました。
    
おおよそ、里山のなだらか〜な雪斜面をトレッキングなら、ここまでのシューは不要だと思います。もちろん、これにこしたことはありませんよ!ところが、直登がむずかしくなったある程度の急斜面での斜登高には、写真の如く、サイドについている金属のエッジが効果を発揮します。

2013年10月31日(木)
ダウン・インナー
モンベル社/U.L.ダウン ニーロングパンツ :¥10800(税込)
入荷しました。
            
ひざ下丈のダウン入りパンツです。用途的には、冬山登山の保温用ですね。とはいっても行動時ではなく、テント泊停滞時の保温です。約170gで、コンパクトになるので、持っていってもさほど苦になることはなく、そのわりに保温に役立ちます。スキーには、流行のシェルパンツ(中綿の入っていない)を使っているみなさんの保温インナーとして、ブーツに干渉せず、軽快に行動でるのでおすすめです。

2013年10月28日(月)
ハードシェル
パタゴニア社/トリオレット・ジャケット:¥51870(税込)
          &トリオレット・パンツ¥45880(税込)
入荷しました。
         
頑丈なナイロン製シェルと裏地の間にゴアテックスメンブレンをラミネートし、結露が目立ちにくい、パフォーマンスシェル3層構造を採用し、さらにDWR(耐久性撥水)加工によりあらゆるコンディションで確実なプロテクションを提供します。2通りの方法で調整可能なフードはヘルメットの着用に対応し、つばの部分に入れたフォームにより視界を確保します。フードと裾のコードロックに採用したすっきりとした埋め込み式のタッチ・ポイント・システムにより、ジャケットのフロントを開けずにすばやい調節が可能です。日本の雪/冬山で、シンプルですっきりしたスタイルと機能を確保します。
        
        
ビブを選択される場合はこちらの、スーパーアルパインビブ¥64830(税込)です。
   
どちらも、パンツ幅は約24cmと細目の登山向きですね。
        
ビブと合わせるならスーパーアルパインジャケット70000(税込)でしょうか・・・。スーパー・アルパイン・ジャケットは、最高レベルの防水性/透湿性/防風性を備えた新世代の3層構造ゴアテックスRプロ・ファブリクスを使用しています。

2013年10月28日(月)
ハードシェル
ノースフェース社/アイシクル・ジャケット¥57000(税込)
             &アイシクル・ビブ¥45000(税込)
入荷しました。
           
着丈はハーネスに干渉しないよう切り詰めて全体的に細身のシルエットでありながら、腕や肩にはゆとりを持たせたパターン。ヘルメットを装着した状態でもファスナーを上げたままフードを被ることができ、アゴ周りもダブつくことがありません。登攀やラッセルによるウエアのずり上がりを防ぐ取り外し可能なレッグループつき。素材は高い耐久性を実現したゴアテックスRプロ。ベンチレーションを含むすべてのファスナーは止水タイプです。
           
このように、パンツがサロペット形式になってパンツ生地が胸まで一体式になっているものを「ビブ」と呼びます。深いラッセル時でも雪の侵入を防ぎ、また冷たい空気の対流も防ぎます。
    
深い雪の山をラッセルするにはこのパンツの上にゲーターを付けなければなりません。その際にパンツの裾幅が、広いとゲーターが付けにくかったり、膨らみが大きくなって動きにくくなります。僕たちの経験上では、登山向きのパンツは裾幅が22〜23cmがベスト?かと・・・このパンツの裾23cmです。いいですね〜。

2013年10月28日(月)
雪/冬山用グローブ
ノースフェース社/メルーグローブ¥17000(税込)
            &メルーミット¥16500(税込)
入荷しました。
           
           
ストレッチナイロンのシェルに耐久性のあるゴアテックスをインサート。保温材にはフリース(掌側)とプリマロフト(甲側)を用いています。またライナーにフラッシュドライ製のグローブがセットされ、吸汗速乾や衛生に保つため工夫がなされています。とここまで「暖かさ」を確保すると、「握る」動きは硬さを感じますね。それでも「暖かさ」を追求するなら慣れましょう!冷たい風雪をガードするシェル(外側)と保温をするミッド(中側)がスマートにシステムされたグローブです。

2013年10月26日(土)
ミッド・レイヤー?
ティートン・ブロス社/サラトガ・フーディ
: ¥15750(税込)
ジップアップは¥11550(税込)
入荷しました。
    
こんなフルファスナーのを中に着るのかよ!という感覚は僕の感覚で・・・。でも、このジャケットの素材、ポーラテック社・パワードライ、パタゴニア社を始めたくさんのメーカーが中間着の素材として君臨?しています。僕たちもウール素材以外では、一押し素材です。ジップアップ、プルオーバーも入荷しています。

2013年10月26日(土)
ハイブリッド・シェル?
ティートン・ブロス社/ガイド・ジャケット: ¥50400(税込)
入荷しました。
    
言葉を一人歩きさせちゃいけない!と思いながらも「ハイブリット・シェル」。ティートン・ブロス社のガイドジャケットが入荷してきました。ポーラテック社がゴアテックスに対抗して臨んだネオ・シェル。防水性も確保したハードシェル機能も持つ、透湿性も確保したソフトシェル機能も持つ、一石二鳥機能をアピールしてるからハイブリッド!僕が春夏に雨具としてテストしているサンダンス・ジャケットでの体感は、確かに透湿性はそれなりによかったです。

2013年10月18日(金)
ソフトシェル来期モデル
ティートン・ブロス/Tsurugl・ジャケット

¥39900(税込)
      
新しいものを着る時は微笑ましくなりますね。テートン・ブロスのノリさんが持ってきてくれました。ポーラテック社/ネオシェルを使ったソフトシェルです。基本的に着っぱなしの行動着なので、ジャケットではなくプルオーバーです。ハーネスをを付けた時にもファスナーが干渉しないようファスナーはハーフなのと、斜めに付けているのはベンチレーションの効率性を意図しています。また収納ポケットが反対側からも出し入れが可能なように設計されています。
     
ポケットは、メッシュです。湿気った手袋を体温で効率用少しでも乾かせる意図です。来月には、テストジャケットを届けてくれるようです。冬のフィールドが楽しみになってきましたねえ!

2013年10月17日(木)
ハードシェル
ピークパフォーマンス社/ブラックライト・4Sジャケット: ¥78750(税込)
               &ヘリ・アルパインジャケット: ¥84000(税込)
 入荷しました。
        
ピーク・パフォーマンス社のブラックライト4Sジャケットが入荷してきました。新入荷のジャケットにも従来通り「GORE-TEX PRO」のタグが付けられていますが、ちょっと裏地の処理が変わってきました。今までのPROは、ゴアテックス・メンブレンを保護する裏地は平織物処理がされていましたが、新商品の裏地処理は格子織物処理がされてきました。
こちらは従来のPROの平織り物の裏地処理
    
こちらは新商品PROの格子織り物の裏地処理
    
このことによって、裏地の耐久性が上がったと思います。工業的には進歩を遂げていてすごいことなんですけど、人間の体感はどこまで違いを感じとれますかね?
ダウンジャケット
        
今年の目玉?は「最新技術が可能にした濡れないダウンライナー」、ダウンの羽自体に撥水性を持たせた最新技術です。これは中身の機能だから見れないし、体感の想像もつきませんね。ハイテクを信じて・・・。
ピークパフォーマンス社/BL Down Liner 何と¥42000(税込)

2013年10月13日(日)
ソフトシェル
ファイントラック社/ニュウモラップ・フーディ/¥24150(税込) 入荷しました
         
ジャケットは防寒着!ってのが一般的ですね。それも一理ありますが、これから冬に向けて常時気温は下り、常時風は伴うフィールドで、風を伴った寒気をガードするために作られているのが「ソフトシェル」です。ということで、ほんとうは行動着です。ポリエステルの表面素材に、ウィンド・ストッパー・ファブリクスのメンブレンを貼り付け、さらにポリエステルの裏地を貼り付けた3層のジャケットです。素材もフィルムも柔らかさをもっているので、着心地感もよく、動きやすい作りになっています。
僕のおすすめレイヤードは、直接肌に着ることが出来る(ベースレイヤー)中間着の仲間たちの上にこれらのジャケット、「2層(2枚)のレイヤード」です。中間着の仲間たちは、薄手/中厚/厚手と多種ですので、フィールドに適応した厚さを選べばいいですね。

2013年10月12日(土)
たかがソックスです
フィッツ社・メリノウールソックス ¥2310(税込)
              
めずらしい18.5ミクロンの極細の糸を贅沢に使用した高品質ニュージーランドメリノウールで編んでいるそうです。触ってみるとソフトな肌触りでいい感じです。履いてみると中々いいフィット感なので採用しています。採用モデルは冬山に向けてやや厚手のタイプです。厚手になればなるほど、ズレが多くなりがちですが、このソックスは、タイトに裁断されていてるにもかかわらず、優れた伸縮性で、動いても靴の中でズレ感がありません。いい味です。

2013年10月10日(木)
冬靴?春靴?
              
しばらく欠品していたスカルパ社のジョラスが入荷してきました。冬靴としては保温性欠けるし?・・・では、どの環境で使う靴?ベストは、日本アルプス残雪期です。でも入荷は今!
日本アルプスの残雪期の登山はするけど、積雪・厳冬期は2000m付近の山々を楽しもう!派のみなさんにはベストアイテム登山靴です。
スカルパ社の靴は、このジョラスからファントムまでが冬季用登山靴としています。構造上の違いは、アッパー(靴の上半身を覆っている部分)がナイロンファブリック素材がベースになっているのがジョラス、革素材がベースになっているのがモンブラン。機能上では、保温性が高いのは革素材がべースになっているモンブランに軍配!
              
                      モンブランGTX
そんなアドヴァイスをしてるうちに、「ファントムだともっと暖かいですよね?」店頭に多品種並んでいると、着眼がどんどんエスカレートしていってきりがありません。結果、迷いだけが増して・・・・
              
                  ファントムライト&ファントム6000
積雪・厳冬期は、2000m付近の山々を短期で楽しもう派のみなさんは、ジョラス!
でも、みなさんから保温性を強調されると、僕たちがエスカレートしちゃいますね。

2013年10月4日(金)
僕の山スキー

早くも届きました。ストックリー社のストームライダー100です。昨年紹介したサロモン社のロッカー2(今季もほぼ継続スペック)は日帰り系のバックカントリー用、こちらは山中へ入っていく山スキーです。しゃらくさく使い分け!
僕のほんの経験から、1台のスキーで、パウダー喰いバックカントリーから残雪期の山スキーをこなすには、このモデルのように、センター幅が90mm〜100mm範囲で、形状的にはトップロッカーがいいでしょうね。
スペックはトップ136/センター100/テール123(mm)でラディウスがおおよそR17m付近です。これなら、悪天につかまってゲレンデでスキートレーニングになっても楽しいですね。

TLT
テックバインディング
    
使用体験レポート?をします。軽さは魅力ですね。この「軽さ」セールスアピールでこのバインディングをセットされてるみなさんも多いでしょう。僕には可もなく、不可もなく使わせてもらっていますが、客観視すると、ブーツのセットは行いやすいとは言い難いですね。もちろん、そんなの使ってるうちに「慣れます!」。登高時のヒールのクライミングサポートの調整も「慣れれる」人向きですね。機能上では、現在のファットでロッカーのスキーが、たわむ、捻じれる運動を受け止め、支えるには優れているとは言い難いでしょう。安全面では、トウピースにセーフティ機能がないので、転倒したときにトウピースは解放してくれません。軽さはメリットですが、滑りを重視しているバックカントリー派のみなさんや、スキー技術が上級・エキスパートじゃないみなさんは転倒時の解放安全面で避けた方がいいでしょうね。僕が想像するに、このバインディング、欧州アルプスを長い期間をかけてツアーをする環境で、担ぐ時間もそれなりに出てくる行為の総合的機能を打ち出してるのだと思います。日本では、残雪期の日本アルプスをスキーを使ってスキー登山をする機会がそれなりにある山スキーヤー向けですね。

2013年3月1日(金)
低体温症
今週もまた低体温症が原因とみられる凍死遭難事故が報道されていました。冬の遭難事故死は、ほぼこれですね。厳冬、積雪期に登山するには、日常から栄養の摂取を含めて、トレーニングは必要ですね。基本的には「体力」ですからね。
生活環境からの急性的ストレスもその要因かもしれませんね。都心部では暖房の入った箱物で就業し、家に帰っても寒ければ暖房、現地への移動も車で3時間あまり、これまた暖房。車から降りた環境は氷点下。氷点下の中を2〜3時間歩くとそこは氷点下10度以下、さらに稜線近くに上がれば先週末は氷点下20度近くで、風速は10メートル以上。体感温度的には氷点下30度付近に身を出してるわけです。わずか6時間の時間差で、50度近い気温差をからだが受けるわけですから、条件次第ではあっという間に、低体温症から凍死。主犯じゃないけど、共犯は「急性!」。人間ばかりじゃなく、生き物は「急性」に弱いですからねえ。「慢性」になるためのアプローチはしないと・・・。「慣れる」、能力の原点かもしれません!

2013年2月16日(土)
「手が冷たくなるんですよ〜」
日本アルプスの厳冬・積雪期に登山してれば、凍傷にまで至らないにしろ、手は冷たくなるでしょうね。とはいうものの、必要最低限の保護はしていかないと。日本アルプスといえども、いきなり3000m近い稜線に出ていくわけではなく、おおよそ1000m付近からアプローチしていきますね、そのスタート地点から森林限界、おおよそ2400、500mあたりまで使うグローブと、それ以上で使えるグローブとの使い分けは大切でしょうね。僕のアプローチグローブはこれです。
      
ノースフェース社のアッセント・グローブです。はめやすさなら同素材で作られているアイシクル・グローブがいいでしょうね。それ以上では積雪期手袋のところを参考にしてくださいね。
・・という前に、細かい作業操作をするときに、手袋外して素手になったり、薄手のインナーなんかでしてません?手袋が厚手だと「操作がしにくい!」から、ちょっと外して、操作がしやすい手にすることできっと「手が冷たくなるんですよ〜」。ちょっと手が湿って、ちょっと冷やされて、ちょっとの風にあたるだけで、あっという間に!みんな「ちょっと」が犯人!
これくらいの厚さののグローブをはめて何でもできればきっと・・・・。

2013年2月2日(日)
ルート旗
    
今日は学生と旗つくり。GPSナビゲーションが主流?となった現在にダサ!かもしれませんが、実際の環境の目印って心強いもので・・・・。縦走には役立ちませんね!
    
たんざくも作ってみました(布を切るだけですけど)。木やその枝、ブッシュ等、雪の上に出ている自然物がある場合にはそこに巻きつけて道しるべです。

2013年1月18日(金)
僕のバックカントリースキー
 
            サロモン社/ロッカー2・115 168cm
    
         サロモン社/ツアーバインディング「GUARDIAN16」
バックカントリースキーを新たにするたびに太くなっていく自分を戒めながら・・・。今シーズンになって初めてテストしてみました。太いから操作に対しての反応は鈍いんだろうなあ?と予測していたのですが、予測ほど鈍くなくシャープでした、やはり回転ラディウスが15m〜20mまでがその結果ですね。バインディングもとりあえずクライミングサポートのシステム、強度は決してほめられたものじゃありませんが、日帰りの、時間積雪2cm降雪、3時間登高くらいなら問題ありません。登高、滑走システムの切り替えもスムーズでした。滑走時の支持力の安定性、不安定深雪でのブーツの脱着のしやすさは、さすがバインディングメーカーです。

学生のうちから・・・
    
こんなもんを買い出ししてやがる!生米を洗米して、水切りして天干しして持っていかんかい!暇なんだからやれ!ちゃんとしつけないと・・・。ペミカンは作るようです。

わかんのチェック
    
山岳部の学生たちが合宿前に装備点検。
「こら、おめえら、素手とは何事か!手袋はめて両足5分以内に装着しね〜か!」
できるまでやる!大事な事前テーマだと思いますけど・・・。

初期のマーカー社ツアーバインディングF10
    
これ、以前にも紹介した僕の2シーズン使ってる山スキーです。このスキーに付けていたバインディングは、初期のマーカー社ツアーF10。シーズン約20日使用で2シーズン半、計約50日使用でしたが、トゥピースにガタつきが生じました。だからといって使用に支障が出ることはないのですが、マーカー社に送ったところ、新品に交換されてきました。マーカー社の見解は、製品にバラつきがあるものの、同様状態が出ているとのこと!です。初期のこのモデルをご使用のみなさんで、同様な状態になっているバインディングは購入店にお持ちくださいね。マーカー社は敏速に対応してくれます。

積雪期手袋いろいろ?
その1.
種類がいっぱいありすぎて、一番みなさんが悩ましいギアー?ですね。環境と行為と日程が答えになるのでしょうけど・・・。昔はウールの手袋とオーバーグローブだけだったんですが、油脂抜きがしていない目の詰まった頑固なウール手袋が生産すらされていないこのご時世となっては・・・ですね。オーバーグローブの働きをする、シェルの素材の撥水・防水機能が高くなったことでその必要性がなくなったのかもしれませんね。
でも、基本はまず、ウール手袋とオーバーグローブで行きましょう。きっと一番備品としてコンパクトにまとまります。
こちらはオルトボックス社ベルヒテスグラブ。比較的しっかり目の詰まったウールグラブです。
    
こちらはマジックマウンテン社のヒマラヤグラブ。こちらもいいですね。
     
これらのグラブは山域の中で、アプローチにあたる標高2000m付近森林限界あたりまではこのグラブだけで行きますね。

こちらはノースフェース社のロングシェルグローブです。
     
アプローチでも、ラッセルを強要されるような場合は雪が中に入らないようこのグローブを付けます。一般的には、標高が森林限界を超え、風が直接吹き付けるような環境下や風雪環境下でウールグラブの上に装着します。
厳冬・積雪期での登山手袋はこの基本が用意されていれば大丈夫でしょう。一番シンプルで持ち物も最小限で済みます。基本ベースのウールグラブは1日1双を基準にして、山行日数分用意していきたいですね。
積雪期手袋いろいろ?
その2.
流行は保温材が一体化されたフィット感のいいインシュレーショングラブですね。八ヶ岳を中心とした短期登山なら濡れることを気にしなくていいのでこちらがコンパクトでいいですね。

コストパフォーマンスの高さがひかるブラックダイアモンド社のパーシュート。
           
こちらはノースフェース社のアイスクライミンググローブ。クライミングに適した構造フィッティングで作らていますが登山にもいいですね。
     
こちらはオルトボックス社から発売のフリーライドグラブ。ウールポリエステルのライナーを使ってとても柔らかい
          
あ〜、あれもこれもと載せるから悩みが増えるといいながらたくさん紹介してしまいました。まだこの他にインナーのグラブとアウターが別々に組まれているシステムグラブもありますがここまでにしときますね。

八ヶ岳を中心に短期の雪山に入るにはそのアプローチ、赤岳鉱泉までや西穂高岳の西穂山荘までにはこれらのグラブではなく、ソフトグラブがいいですね。たとえばブラックダイアモンド社のスクリー。
             

ダウンジャケット実践向き
 防寒具として君臨しているダウンジャケット。活用は停滞用としての防寒です。その一部をちょっと紹介してみます。冬のフィールドでの着こなし(レイヤード)は下着・中着・外着とほぼ3層での行動が基本でしょうね。降雪、気温マイナス7℃、脛クラスのラッセルとなると、肌と下着の間には汗の水分がやや溜りがちです。発汗は個人差もありましょうが、行動中は気にもならなかった冷たさ、寒さの体感も、休息時になると一気に押し寄せてきます。写真は、ちょうど樹林帯を抜けて、尾根上に出たところで、風速5m程でしたでしょうか、すぐさま寒気を感じました。水分、食べ物を補給する前に、防寒をと思い、一番最初にやった行為が、ダウンジャケットの着用。ご覧になってわかるように、外着の上からです。降雪時にダウンを濡らさないためには、外着を脱いで、中に着る、そして外着を着る。が常識なのかもしれませんが、短い休息時間にそんな手間のかかることやってられないし、再スタートにはまた脱ぎますからね。こういう場合だと、ダウンジャケットでも生地に防水バリアーを使ってるものが生きてきます。僕のは初期のオーロラダウンジャケットですが、現行はフードが付いているのでなお効果的ですかね。身体を冷やしてしまうこと、冬山では体力消耗の第1歩です。少々休息はこれには及びませんけどね。

ナンガ/オーロラ・ダウンジャケット:¥27400(税込)

2012年11月18日(日)
登山研修所友の会・研究会
今年は中部地区が担当で、名古屋駅前のウィンク愛知で開催しました。講演は「俺は沢ヤだ」の著者成瀬陽一さん。地元愛知県豊田市の生まれで、現在は作手で生活をされています。
    
    
自然と自然な対話の精神がとても新鮮でした。記録的には称名滝からまだ未踏の称名川廊下は魅力的でした。

講義は、国際山岳認定医の大城和恵先生による山でのファーストエイドの実践にについてでした。その中で、季節的に低体温症の予防で装備に関連すること以外に「食べること!」の大切さを挙げられていました。
    
体幹を温めるいい方法は、プラティパスにお湯を入れて湯たんぽにすると効果的だそうです。
    

研究報告は、立山カルデラ砂防博物館の飯田肇先生によって、今年の5月、剣岳三の窓雪渓、小窓雪渓、立山の御前沢雪渓の3つの万年雪が、日本初の現存する「氷河」であることが、学術的に認定されたことでした。登山者にとって比較的身近な?環境が日本の唯一の氷河に認定されたことがなんて言うか・・・「新鮮」ですね。是非来年は氷河を見に行きましょう。

ダウンの洗濯
登山ウェアー、特にダウン・ウール製品には洗濯方法が細かく書かれたタグが付いています。真摯に読むと、「気を遣って洗わなきゃ・・・」と思いますね。ところが、僕の洗濯はネットにも入れず、洗濯機の「乾燥までおまかせコース」です。
    
その結果の現物をダウンジャケットのラックコーナーに吊り下げています。パタゴニア社のダウンセーターの1stですので、6年目?になりますかね。1シーズンにだいたい2回の洗濯で10回程になるでしょうか・・・、しっかりしてますよ!
洗濯機の乾燥後は、陽干しすると一層ふっくら感が出る気がします。

ホワイトアウト
      
出発時からそれなりのガス、頂上に着いたと時は、日差しも見えて穏やかになったように・・・15分後のいざ滑走になると・・・・
      
斜面は見えない、ルートはなおさら・・・。地形図に書き込んだ滑走ラインのコンパスの角度をコンパスに合わせて方向に滑ります。この視界になると、トップは滑走距離、10〜15mピッチで区切り、コールに合わせてひとりずつの滑走です。2〜3ピッチ滑走してGPSでラインを外してないか確認!滑りの楽しさというより、安全かつ正確に下りる!って行為です。バックカントリーは、快適な滑走ばかりの行為じゃありませんね。まず、入山前に雪崩の起きにくい積雪状態と地形であることの判断が優先ですね。

スキーアイゼン
     
今や、バックカントリー向きのスキーの形状は、このようなフロントやテールにロッカー形状を持つものが主流になってきました。深雪での浮力やターンの導入がしやすいこともわかってきました。ところが、硬いバーン状態の雪質の斜登行時には斜面の接地面が短くなることもあってなのか、シールのグリップが弱くなる気がします。ロッカー部ではないセンター部分のキャンバーの構造や強度(剛性)にもよるのでしょうが、その識別はできないので、ちょっと硬い雪面の登高や、残雪期の早朝はアイスバーン的な環境が多くなるので、スキーアイゼンは用意した方がいいでしょうね。必携(当たり前装備)なのかも・・・。
                  

雪・雨・気温・風
山スキーの入門としてとてもいい北信州の鍋倉山。少々天気が悪かっても樹林の山だからリスクが少ない。2月の終わりともなると、雨や気温変化が著しくなる日も、するとクラスト&モナカと最悪な?コンディションになります。バックカントリーの環境ってこんなもんですよね。パウダー喰いばかりしてるとそれが普通になっちゃって、普通じゃないと超ブルーになっちゃう。
     
広大なブナ林の豪雪の山中を歩くのも楽し、思うように滑れない雪と戯れるのも楽し?・・・。でも、昔のスキーなら単なる苦痛でしょうね。ロッカー、ファットは伊達じゃありませんね。

新しいシステム?のシール
コルテックスC-40
細かい吸盤式になっていて、密着がよく剥がれにくい!粘着持続性も高い!という宣伝で、僕たちの関心を引いてるコルテックスのシール。粘着面のテスト結果は前に報告しましたが、新たに欠点とまではいきませんが欠点が見つかりました。シールのエンドフックですが、ちょっとベルトの張りを強くを調整すると、フックがうまく返らない。張りが弱いとヒールエンドから雪が少し入ると芋づる式に・・・・。
       
ということで、ご覧のように純正ベルトが付いている部分をちょん切って、ブラックダイアモンド社のエンドフックに交換しました。この部品パーツはカタログ上ではアップされていませんが、供給されています。
        
ばっちり快適になりました。シールの製品としては一般的におすすめできるものではありませんが、欠点を工夫していくのも道具ですかね?自然の中で遊ぶことも同じかもしれませんね。

このシールテスト
      
時間積雪10cmの吹雪にはまりました。標高1500m付近の小さな山スキーなので戦えないレベルではありません。新しいシール、1.桜井用ゲッコーと、昨年から発売はされていた2.僕用コルテックスC-40のテストを兼ねて・・・。この天気で、シールの脱着を2回ほどしたのですが、スキーの滑走面にもシールの粘着面にも止めどなく着雪するような環境では、両シールとも装着に手間取りました。特にゲッコーは苦闘でしたね。両者とも接着剤系ではないので、チートシートがすぐ離れてしまうのでうまく利用しにくく、その間に着雪してしまう。除雪用?のブラシは必携ですね。テント山行時には携帯してるのですが・・・。
ブラックダイアモンド社から発売されてるボルダリング用のブラシセット。これ役立ちます。バインディングに詰まった雪払いには小さなブラシ、テント山行時のパックやブーツに付いた雪落としや、、シールに付いた雪落としには、大きいブラシ。どっちにしても必需品ですね。
コルテックスのC-40も細かい吸盤なので、くっついてしまえばこっちのものですが、吸盤は強く押し付けないといけません。その点でも、ブラシがあるとブラシの背面を使うと押し延ばしやすい。道具は使い手の知恵も含めて、条件の悪いときに使えて「なんぼ」ですね。鍛錬しなきゃ・・・。
3Mから発売されているダクトテープ、いざ、シールの接着がこと切れそうになっても携帯してれば応急的処置くらいは・・・、じゃないとつぼ足でもっと苦闘することに。
スキーストラップですが、こんなバンドでも2本あれば、部分的に剥がれても役立ちます。いろんなものいっぱい持って行かないといけませんね・・・。

防寒って?
日常で生活をしている僕たちは、日常での体感が定義的になってしまって、山間部の寒さの実感も予測も・・・というのが現実です。凍傷も低体温症も、あんがい人工的環境の都心から、ほんの3時間くらいのアクセスでいきなりマイナス気温へ・・・という「急性」が要因かもしれませんね。
防寒は日本語漢字の「読んで字の如く」ですね。寒さを防ぐ道具を「防寒具」と呼んでいますが、具体的には何を防寒具というのでしょう?来店のお客さんの大半は『フリース』=防寒着のようです。登山誌にも定番として長いこと伝達された装備?です。確かにフリースも防寒具のひとつには違いないのですが、これだけが防寒に役立っているのではなく、下着も行動着(中間着)も外着も含めて、それなりに着こなして『防寒』です。低体温症に追い込まれないような素材・スタイルを、状況に適した組み合わせで着てこそ防寒のタクティクスですね。
ウェアーの体感 その1 下着
             
        下着は肌にフィットしていて効果です。裁断スタイルをよく確認してみましょう。
その1として、最も人間の肌に近い所で、大切な役割をする「下着」の僕の体感から伝えてみます。寒〜い日に、下着の体感チェックをしてみしました。みなさんも簡単にできるので試みてください。陽の当たらない外気温0〜5℃(まだまだこんな気温にはなりませんが、太平洋岸の僕達の環境では、真冬でもこのあたりの温度でしか体験できません)のところへ、ポリエステル系、ウール系の下着(上)を2種類を30分位ハンガーにかけて放置してみます。寒気にさらしていた下着をパッと着た時、どちらの素材が暖かく感じるでしょう?ウールは冷たさをさほど感じずに暖かくなってきますが、ポリエステル系は冷たさを感じながら、暖かくなってくるまでに時間がかかります。言い換えれば、外からの寒気もポリエステルは伝わりやすいし、ウールは伝わりにくいということでしょう(寒気にさらしていた30分間で、ウールよりポリエステルの方が冷たくなったということです)。細かい数値的データーではありませんが、人が身近なところでできる体感です。外気温が低く、降雪・強風が予測される環境でのフィールドワークでは、肌に一番近い下着の素材はウールが正解!?と感じたチェックでした。ただ、単純に速乾性のテストをしてみれば、ポリエステルの方が乾きやすいことは事実です。ところが、冬のシーズンのフィールドでは、日射・気温ともに低いため、速乾するための環境要素は低いといえます。したがって、乾きが悪くて、多少湿っていても大丈夫な繊維(ウール)にも注目してくださいね。同様なことが手袋でも体感できます。濡れているポリエステルの手袋と、ウールの手袋なら、冷た〜いのはポリエステル!とはいうものの、ポリエステル系がいけないわけではありませんよ!あくまで外気温が低く、降雪・強風環境下での行動の話!遊びに出る環境の判断はみなさん自身で!
ポリエステル系素材・下着 新しい体感
僕はどちらかというと「ウール」素材派です(冬山合宿出発時に名古屋駅で服装点検されて、毛のパンツはいてなくて帰されたことありました)が、最近ポリエステル系素材が進歩してきて、さらに快適に使えることも体感してきました。一般的なポリエステルは吸湿拡散性は低いと思いますが、糸の構造によって吸汗拡散が優れたものがあります。ファイントラック社から発売されているメリノスピンはその典型ともいえます。ライト、サーモを状況に応じて使い分けていますが、すごく快適です。ライトは吸汗拡散が高いですし、サーモはライトに比べると吸汗拡散性はやや劣りますが、保温性は数段上です(当たり前か)。この体験をしたお陰で、メリノウール素材は、発汗量が多いときに拡散性が低く、発汗箇所に溜まり気味になることに気づかされてしまいました。とはいえ、仮に濡れが生じても体温低下は防げるので、連泊の2000m以上の積雪期の山行には欠かせない素材です。最近はソフト・シェルのように保温性のある外着も出てきましたし、防水・透湿性も向上しているハードシェル外着を考えると、機能性向上したポリエステルとウールのハイブリッド素材は快適かなあと思うようにもなりました。
ウェアーの体感 その2 中間着(行動着) 
         
「中間着」っておかしな表現ですね。だって、外着を着ること前提でじゃないと、中間になりませんものね。変な屁理屈を言ってしまいましたが、一般的にはそれを前提としているウェアーを総称して「中間着」と呼びます。条件が整って穏やかな冬日や、登山環境の中でもアプローチに該当するようなところでは、中間着だけで行動することが可能ですから、結果的に外着になってしまいます。この中間着、素材!繊維の厚さ!色!形!と多種です。形的には、ジップアップと称せられている、ファスナーが半分まで付いていて、被って着るニットタイプ。しっかりとした襟とボタンが付いて、羽織って着るシャツカラーの2タイプ。素材的には下着同様、ウール、ポリエステルの2素材といっていいでしょう。中間着である以上、重ね着が前提なので動きを考えた場合、外着と干渉しないような表面素材(一般的にフリースと呼ばれているような、起毛している表面は干渉して動きにくくなる)であること、ストレッチ性をもっていることがポイントです。また、外着ばかりではなく、下着との重ね着もされていますので、動くためのストレッチ性は最も大切な要素でしょう。下着と外着の真ん中に挟まれてたいへんな働きをしてる「中間着」さん達です。僕は、下着を着ずに、直接中間着を着ることもあります。この場合の素材はウール素材がいいでしょうね、冬のポリエステル系の中間着は起毛されているものが多く、汗ばんだ時に吸湿・拡散せず、体表面に水滴が溜まり、溜まった水滴が冷やされて体温低下を促進することもあるので、直接肌に着るのは避けたほうがいいでしょう。
中間着 パンツ(タイツ?)
        
パンツも外着を履くことを前提に伝えたいと思います。登山用のパンツは一般的にスラックス系が多く販売されています。そのスラックス、吸湿・速乾・ストレッチ性で「動き易すさ」が特徴です。しかし、裁断は身体にフィットタイプではなく、やや太めの裁断が多いようです。本来なら、ストレッチ性をもっているから、身体にピッタリフィットしていても動き易くしてるわけですが、外観にも趣きをおいているメーカーさんも、選択するみなさんにとっても中々タイツのような身体にピタッという外観のものは・・・といったところが現実のようです。ところが、冬を迎えると、3000mの日本アルプスはもちろんのこと、標高こそ1000m〜2000m未満でも、緯度が高い地方ではそれなりの寒気・積雪となります。このような環境になると、スラックスそのものが外着となって行動すると、雪まみれになってしまうことが多々生じます。そこで、外着(ハード・シェルパンツ)との重ね着(レイヤード)が必須となってくるわけですが、雪山の場合はラッセル時に雪との抵抗で脚の疲労を促進させてしまいますので、中身のパンツが身体とジャストフィットに近くないと、身体と繊維が一体となって連動しにくくなり、疲労も促進されてしまいがちです。実践的には、保温性もあり、動き易くて、外着とも干渉しにくい形として作られたストレッチタイツです。外見上はあまりにボディフィットで作られているため、ちょっとその姿で公共交通機関の場に出るのは・・・。といったところでしょうが、機能的にはこれにつきます。
Fromポーラテック社
Polarfleeceは、世界が寒空のために正装する方法を永遠に変えた最初の合成フリース生地です。このファブリックは、長期にわたる美貌のために柔らかくて、快適で、暖かくて、速く乾いて、耐久性があります。Polarfleeceは、長年(衣服がすり減るずっと前に、色はスタイルから出ます)、洗浄の後、最後に洗います。北極グマロゴを探して、あなたが今日特別な製品と市場に出ている絶縁で最高の全くおそらく価値を買っているということを知っていてください』店頭には僕が実際にフィールドで約100日使用し、家庭用の洗濯機で約30回洗った現物を展示しています。耐久性を感じとることができます。
「フリース」、秋・冬になるとカジュアルショップの「フリース」コーナーにも多彩なカラーで展開されるようになったことで、一般的に広がってきました。フリースに上記のような「タグ」がついているのがフリースの『ブランド』です。
このタグ+POLARTEC POWER STRETCH(ポーラテックパワーストレッチ)が表示されているものが伸縮性が高く、中間着としての機能が高いでしょう。
このタグが付いている物は左の「タグ」だけのフリースと比較して吸湿・拡散性が高いのが特徴です。一般のフリースは、フィールドワークをしてるみなさん自身の「汗」が、その箇所に溜まってしまうのが欠点です。ですから、下着との重ね着が必須になりますが、こちらの「タグ」のものは、肌に直接きることも可能です。
ウェアーの体感 その3 外着 ソフトシェル
        
ソフトシェルという外着の基本的な製作上のタクティクスは、「防風」と「撥水」で、中には「保温」も含まれているものもあります。しかし、「防水」は考えていないため、天候の安定性が読めない長期や、短期でも1日中降風雪の中を継続するフィールドワークには不向きかもしれません。基本的には環境に合わせて着る行動着でしょうね。好天時や、降雪は微量で風だけがある条件のフィールドワークにはシンプルで着やすいウェアーです。「防風」には、もともと風を通しにくいポリエステル系生地の素材の表面に超撥水加工をしたり、裏地にゴアウィンドストッパーを代表的に、さまざまな素材をラミネート(張り付け)したりしています。「保温」には裏地にマイクロフリース等の起毛処理をしたりしています。ソフトシェルはこのように防風と保温性を考慮して作られているため、中間着にさほど保温を求める必要はないと思います。従って重ね着(、レイヤード)は、肌に直接着ても汗処理が行なえる中間着のアイテム、あるいは、中間着にもなりそうな下着のアイテムとの2層の重ね着(2レイヤー)が理想じゃないかな。下着は環境によって異なりますので、これというピンポイントはありませんが、僕の場合は、メリノウールの薄手、中厚を使い分けています。特にジップアップ(襟付き)がいいと思います。ハードシェルを使うことが前提として作られている、保温性の高いミッドレイヤー(中間着)とレイヤード(重ね着)すると、ソフトシェルの裏地の起毛と干渉して動きづらくなります。このソフトシェル普段着でもイケてる?こともあって人気です。最近は冬季でも短期登山が主流です。この場合だと、このソフトシェルを常時行動着として着用し、降雪の対処のために、冬型ハードシェルではなく、夏型ハードシェルのレインウェアーの中でも15〜30デニールクラスの薄手、あるいは2層のコンパクト機能を謳っているゴアテックスパックライトの携帯・着用が実践的でしょうか・・・?
ウェアーの体感 その4 ソフトシェル・パンツ
         
僕たちのフィールドウェアーに仲間がひとつ加わって4年が過ぎ、僕もソフトシェルパンツは2本目となりました。ホグロフス社では、スタUパンツ。ポリエステルのベース素材にゴアウィンドストッパーというバリアー(素材表にはポリアミドと表示されています)を使い、裏地が起毛処理されていて、ハードシェルのパンツと比べると保温性・ストレッチ性に富んでいます。パタゴニア社では、バックカントリー・ガイド・パンツが該当しますね。裾にはミニゲーター付きのこのパンツは、スキー、日帰りや1泊2日クラスのバックカントリーやスノーシュートレッキングにはとてもいいパンツだと思います。それ以上の日程で山奥深いところへの行為は、雪と風の戦いが長くなるので下記のハードシェルを使うべきですね。このようなソフトシェル・パンツの中には、下着ですね。
僕たちは、ウール素材で7分丈を使っています。
ゴアウィンドストッパー(R)(Fromゴア社)
ニット用に開発されたゴア社のPTFE薄膜技術を採用。フリースやニット素材の間にゴアウインドストッパー(R)メンブレンをラミネートすることで、ファブリクスの性能を低下させることなく高い防風効果を発揮する層を作り上げています。この優れた保温性に加えて、きわめて高い透湿性が汗の水蒸気をすばやく放出。ハードな動きによる余分な熱もスムーズに発散するため、ムレを防ぎウェアの快適性を大きく向上させます。
ウェアーの体感 その5  外着(ハードシェル)
         
ソフトシェルに対して、ハードシェルという外着の基本的な製作上のタクティクスは、「全天候対応」で、その主は冷たい風雪から中着を守る「防水」と「防風」です。もちろん結露を防ぐ「透湿性」もそのひとつです。標高2500m以上の高山や、低山でも緯度の高い豪雪・寒冷地帯の登山には、欠かせない基本外着です。現在はナイロン素材にゴアテックスを防水バリアーフィルムとしてラミネート(張り付け)しているものがほとんどです。ゴアテックスを使っているものには、ナイロン生地にゴアのフィルムを貼り付けてフィルム保護にメッシュ等を縫製によって裏地を付けている2層製法の2レイヤーのものと、ナイロン生地にゴアのフィルムとフィルム保護の裏地を一体的に貼り付けている3層製法の3レイヤーの2タイプがあります。防水レベルはほぼ同等(表のナイロンの生地番手や撥水加工によって多少異なります)ではないでしょうか。透湿性では、2レイヤーの方が勝っているような気がします。長期登山のように携帯も配慮しなければいけない場合は、一般的な裏地付きの2レイヤーはややかさばるので避けたいかなあ。でも着心地は2レイヤーのほうが柔らかいので、スキーや、短期のバックカントリーには向いているかも・・・。ところが昨今は、ゴアテックス「Pro Shell」という新しい3層処理方法が出現してからは一般的な2レイヤーはアイテム的に少なくなっているようです。この「Pro Shell」たるもの、基本的には従来のものとかわりませんが、3層の最後の層にあたる裏地の部分が、従来のものはトリコットと呼ばれる編み物を使っていましたが、織物を裏地に使っています。織り込んでいるため、より素材の一体感が表れ収納時のコンパクト性も打ち出されています。工業実験的には透湿性も上がっているようです。従来のトリコットの裏地のものも、「Performance Shell」というタグがつけられて継続販売されています。僕の体感では工業実験上の透湿性を肌で感じるほどではありませんが、裏地にやや結露が表れるような気がします。おそらく従来のトリコットの裏地のものの方が、たくさんの結露があったと思うのですが、裏地のトリコットが拡散させていたのでしょうね。まあその結露が、中間着を濡らしてしまい不快になったりというレベルではありません。これから冬のフィールドに出る予定のあるみなさんで、この全天候対応型のウェアーをお持ちでない方は、まず、このハードシェルから選びましょう。「間違いない!」
さて、このハードシェル、素材的なばらつきはあまりありませんが、中身の構成でパウダースカートというものが付いているもの(言葉ではわかりにくいかもしれません、現物を見て理解してください)とそうでないものがあります。バックカントリーのみなさんは付きのものがいいでしょう。登山者のみなさんでハーネスを頻繁に使う場合は、付きでないものの方がシンプルだと思います。
パンツも同様な構造で作られています。スタイル的にはサロペット・パンツ型で作られている「ビブ」と、一般的な「パンツ」の2種類ですが、冷たい空気の対流を少しでも防いだり、あまりありえる事ではないと思いますが、雪の進入をガードするにはビブがいいでしょうね。
         
ゴアテックス(R)ラミネート(Fromゴア社)
優れた機能、耐久性、ゴア社の保証。これがゴアテックス(R) をほとんどのアウターに使用している理由です。ゴアテックス(R) メンブレンは、ポリテトラフロロエチレン(PTFE)を特殊延伸加工して作られるフィルム(多孔質層)に、油などの汚染物質を遮断する特殊なポリマー(無孔質層)を複合化した極めて薄い膜です。特殊延伸加工したPTFEは、1平方センチに14億個もの極めて微細な孔(0.2ミクロン)を持ちます。この孔は水滴よりもはるかに小さく(水滴の5,000〜20,000分の1)、水蒸気の分子よりは大きい(水蒸気分子の700倍)サイズを持っています。この孔が、水は通さず、しかも汗などによる水蒸気は透過させるという、ゴアテックス(R)の特性を実現しています。また、もうひとつの特殊ポリマーは、水蒸気は通しながら、空気や汚染物質を通さない特性を発揮します。その結果、風を遮断し、オイル、化粧品、防虫剤、洗剤、食品などの浸透をプロテクト。
これらの物質による目詰まりを防ぎ、長期間にわたって優れた防水性・透湿性・防風性を発揮。さらに、洗っても機能を劣化させにくい耐洗濯性を合わせ持っています。

             

●ゴアシーム(R)シーリング
ゴアテックス(R)ファブリックそのものの防水性が完璧でも、ウェアになった場合には、どうしても縫い目(シーム)からの浸水の問題が残ります。この問題を解消するのが「ゴアシーム(R)シーリング」。縫い目の裏側にゴアテックス(R)のシームテープ(防水テープ)を圧着し、しっかりと目止め。ウェア全体を完全防水構造にする方法です。マーモットのゴアテックス(R)を使用したウェアは研究所でのテストや検査をパスし、ゴア社により防水クオリティの高さが保証されています

ゴアテックス・プロシェル
最近のハードシェル(レインウェアーも含んだシェルレイヤー)のGORE−TEXタグに「Pro Shell」と表示されてるアイテムが目だってきました。基本的には従来のものとかわりませんが、3層の最後の層にあたる裏地の部分が、従来のものはトリコットと呼ばれる編み物を使っていましたが、この「Pro Shell」たるものは織物を裏地に使っています。織り込んでいるため、より素材の一体感が表れ収納時のコンパクト性も打ち出されています。工業実験的には透湿性も上がっているようです。従来のトリコットの裏地のものも、「Performance Shell」というタグがつけられて継続販売されています。僕の体感では工業実験上の透湿性を肌で感じるほどではありませんが、裏地にやや結露があります。おそらく従来のトリコットの裏地のものの方が、たくさんの結露があったと思うのですが、裏地のトリコットが拡散させていて目立たなかったのでしょうね。まあその結露が不快だったり、中間着が濡れて不快になったりというレベルではありません。でも、ゴア社は「完全〜」と謳っていますもんね。
ゴアテックス(R)パックライト(Fromゴア社)
ゴア社の防水透湿素材の中でももっとも軽量で、収納性に優れた素材が、ゴアテックス(R)パックライトです。ゴア社の開発したパックライトという新技術は、メンブレン(膜)に隆起させた小さなドットにあります。このドットにより、2レイヤーゴアテックス(R)の裏地を取り付けなくてもメンブレンを保護することが可能になりました。同等の3レイヤーゴアテックス(R)より15%軽く、25%も透湿性に優れています。そして収納性は2レイヤー、3レイヤーゴアテックス(R)より30%もコンパクトになるなど、これまでの防水・透湿性シェルが抱えていた課題を見事にクリアした技術です。
ウェアーの体感 その6 防寒具
         
防寒具は、冷たい気温を防ぐことが働きで、下着も、中間着も、外着もみんな防寒具の仲間ですね。しかし、これらは行動中を考慮にいれて常時着て動きますから防寒「着」です。しかし、行動の休息時や、行動を終えてからの停滞時は、風を伴った外気温の寒さはそのまま受けてしまいます。そんな時に寒さから身体を守るのがここでの防寒着です。常時着て動かないから防寒「具」です。
行動用の防寒着の順番が下着から外着(ソフト・ハードシェル)に対して、停滞防寒着はダウンジャケットが代表です。保温力は中身のダウンの質(復元力を示すフィルパワー)、量が基本ですが、1.の下着から、4、の外着までが万全であれば、ダウンインナーとして発売されているコンパクトなもので十分でしょう。最近はハーフスリーブ(半袖)なども商品化されコンパクト性をさらに強調しています。ベストに比べると脇の部分からの寒気の流動が防げるのでおすすめです。登山に関する書物には「防寒具」の携帯を忘れずに!と書かれています。冬でない季節では「いざというときのため」という意もありますが、冬は「いざという時というより停滞時は常時着用しますから『必需品』です。防寒具=ダウンジャケットです!といってもいいでしょうね。
着こなし
スキーの顧客のみなさんもシェルジャケットを使ってくれてる人が増えてきました。
「すーさん、あのジャケット寒いよ〜!」。
「あたりめ〜じゃ、保温材が入ってないんだから・・・、だから寒い日は中着に暖かいもの着なきゃ」。とか言って・・・・
              
こんなセーター、パタゴニア社のナノパフ・プルオーバーをすすめています。ジャケットの中に着るからファスナーがお腹の付近全体で干渉しないようにプルオーバーです。
寒い要因はただ保温材が入っていないばかりではなく、着こなしにも問題があるようです。
          
寒いと予測されるような環境ではファスナーは写真の如く、トップまでしっかり閉めて、上部からの寒気の流入を防いでくださいね。もちろん中着も同様にですよ!単純なことですが、ジップアップすると着心地が悪くなるので、ついつい保温より、着心地を優先してしまいがちです。冷たい空気は上部の隙間から下に向かって入りやすく、対流するので寒さも増幅します。肌と下着、下着と中間着、中間着と外着、それぞれ繊維の間に広い?空間をつくらないよう、できる限りのピタ着が保温の理想ですね。
レイン・ジャケットとスノー・ジャケット
アウターと呼んだり、シェルと呼んだり・・・・、要するに外着・ジャケットです。このジャケット、一応用途別に作られていますので、その違いをちょっと・・・・
こちらの(下)写真はレイン・ジャケットです。外見的には、雨が水滴となって流れ落ちやすいように、生地が1枚の面でのっぺり作られます。生地の厚さは写真ではわかりませんが、まず蒸れにくい様に薄手で作られます。生地の番手で表すとレイン・ジャケットは平均的に15〜30デニール(1デニールは9000mのナイロンの重さを表しています、20デニールは9000mで20gのナイロン生地という表示です。と言われても・・・?)です。
           
こちらの(下)写真はスノー・ジャケットです。スノージャケットの生地は平均的に40〜50デニールで、レインジャケットと比較すると約2倍と厚手です。この厚みが、冷たい風雪を通しにくいよう身体を守っているわけです。レイン・ジャケットが1枚の生地で平面的に作られているのに対して、スノー・ジャケットは2枚の生地で立体的に作られています。色の濃い部分は雪の結晶の摩れに対応するために厚手で、ストレッチ性をもっています。フロントジッパーの上部の立ちもレイン・ジャケットに比べると、顔を深く覆えるように高くなっています。どちらのジャケットも、ゴアテックス・プロシェルというバリアーを使っていますので、防水性は同等です。
           
スノー・ジャケットは、下の写真のように、脇の部分に、蒸気がさらに抜けやすいようにベンチレーション・ファスナーが付いています。冬の場合は外気温と、衣服内温の差が大きくなるので、結露が生じやすくなるのを緩和しています。
          
袖の部分ですが、レイン・ジャケットは手袋のレイヤードをしないので、マジックのベルクロが付いていませんが、スノー・ジャケットは手袋のレイヤードをしたときにも、厚みの対応と、雪がジャケットの中に入りにくいようにマジックのベルクロを付けて調整が可能にしています。
          
   上はレイン・ジャケットの袖部分で、下がスノー・ジャケットの袖部分です。
          
レイン・パンツとスノー・パンツ
             
上はレイン・パンツです。ジャケットと同様1枚ののっぺりとした薄手のナイロン生地で作られています。下はスノー・パンツです。このパンツは「ビブ」といって、サロペット型パンツです。サロペット型にしているのは、深い雪と戦っても、身体の中に雪が入りにくくしているのと、風と雪を伴った冷たい空気が、中で対流しないための考慮です。ジャケット同様に生地も厚手で、立体的に作られています。裾幅もレイン・パンツより広めです。
             
裾ですが、レイン・パンツは裾を絞れるドローコードだけです。スノー・パンツは雪がブーツの中に入らないようにパウダー・スパッツが付いています。
  
           左がレイン・パンツの裾、右がスノー・パンツの裾です。
冬だから必ず「スノー」規格を使うべき?
日本は、四季があり、緯度の高低、標高の高低という風土があります。着るものばかりではなく、装備は、どの風土で使うのが適正か。ということが商品名になるとわかりやすいでしょうね。こちらの「スノー」規格のものは、緯度の高い豪雪地域、標高が2500m以上の極寒地帯には必需品です。しかし、太平洋側の都心部に近い、標高2000m未満の「冬」の風土なら肌に近いところから保温をしていれば、「レイン」で十分でしょう。しかし、冬は濡れたら乾かない!、湿気っても乾きにくいので、それを防ぐには、ゴアテックス防水バリヤーの「レイン」だけは守りましょうね。

撥水
一般的にお客さんは「防水スプレー」といって求められますが・・。「撥水」と「防水」は違うことを理解してくださいね。「撥水」、水をはじくから、結果的に「防水」。「防水」、水を防ぐから常に防水。
「撥水」は処理ですがそれに対して、防水は加工です。現在の防水加工は一般的に「ゴアテックス」ですね。処理的な「撥水」は持続性の限界値が低いのに対し、加工の「防水」はゴアテックスのフィルムが破損しない限り持続します。ということは、「撥水」なんかなくても、「防水」だけで十分!ですが、この「撥水」、特に雨具に対しては重要な働きをもっています。「撥水」しなくなった雨具の表面は、ベッタリと水分が付着します。すると、雨具の内部で生じた汗の蒸気が外部へ抜け出せず、シャツと雨具の間に溜まってしまいます。その限界を超えると、今度は肌とシャツの間に溜まり始めます。防水は維持されていても、結露が過大となってずぶ濡れ?状態になります。
「撥水」の低下要因は1.摩れ、2.紫外線です。1.摩れはパックを背負っていますからある程度仕方ない部分ですね。でも全体には生じません。2.紫外線は全体的にあたりますから、雨具を雨が降っていないときの行動着に長時間使用することは避けるべきでしょうね。
       
水溶液になって、スプレー式で振り掛けるものと、原液を水溶液化して漬け処理するものが発売されています。

その前に、洗濯をしてくださいね。雨日に長時間行動して、パンツは特に泥などが着かないことはないので、洗濯の前に、行動が終わった現地で泥だけでも洗い落とせる環境があったら洗ってきてくださいね。
                
専用洗剤も販売されています。普通の洗濯洗剤でいいように思うけど・・・。

違和感?
  
往年の地元職人梶田民雄さん。廃業されるまでは、大先輩と取引をさせていただいていました。カジタックス・アイゼン、ピッケルといえば、昭和の時代、ほとんどの登山者が使っていました。今となっては、モンベル・カジタックスとして立ち上がりました。「しっくりいきませんねえ!」。長い歴史の違和感です。
ツエルト

これぐらいしっかりとしたシェルターになるのが理想ですね。これにガスコンロがあれば低体温症は防げますね。
トムラウシの大遭難事故から約1ヶ月位過ぎたころまでは、その教訓からなのでしょうか?「ツエルト」をというお客さんが増えていました。最近は落ち着いています。ほんとに、人のうわさも〜ですね。ツエルトを持っていたからといって防げた事故ではないと思いますが・・・、このツエルトも凍死事故防止のひとつの装備として継続して伝えていきたいものですね。
 さてこのツエルト、装備としての能書きは省略しますが、持っていても「いざ」というときにテキパキと使えるものではないと思います。まずは条件のいい時に、構築の適正環境を見出し設営?してみましょう。慣れてきたら今度は条件が悪い時にも。僕たちは、ちょっとでも条件が悪い時の大休止の時はいつも構築しています。休息時に消耗は防ぎたいですもんね。あっ!ビバーク体制に入る時はその判断は早くしましょうね。消耗してからではいくらこのシェルターに身を包んでも回復どころか・・・。適正なビバークサイトの判断、消耗しない体力防衛はまだ元気?なうちにね。
積雪期にはこのツエルトだけではシェルターにはなりません。だってこのツエルトの生地薄いですもんね。強い風雪じゃ破れちゃうことも・・・・。冬はツエルト張る前に雪洞を掘ることが先ですね。

軽アイゼン
たいしたところに行くわけじゃないから軽アイゼン。都会の生活にどっぷり浸かっている僕たちは、悲しいことに、たいした雪でもないのに、その雪の上を的確に歩ける術を生活習慣で養っていません。たいした雪に行くわけじゃないかもしれませんが、一般的に呼ばれている軽アイゼン、おそらく4本・6本爪でしょうか、ほんとうにその爪の数でいいのか?よ〜く考えてみてくださいね。

着地は踵からつま先が順番です。軽アイゼンでも、8本爪はご覧のように靴の踵と先端に「爪」が位置するよう設計されています。長い距離?を使用してもズレは出にくい。

ご覧のように6本爪のアイゼン?は靴の真ん中にしか爪が位置しません。4本爪はなおさらですね。長い距離?を使用しているとズレが生じるでしょうね。
アイゼンと軽アイゼン
英語ではクランポン。一般的登山装備語はドイツ語でアイゼンです。軽アイゼンは、もう完璧に日本語ですね。某山岳雑誌の冬号の見開きページが、一面「6本爪軽アイゼン」と謳った宣伝ページだったことも・・・・。でも、道具屋から、ひとこと理屈っぽいこと言わせてもらうと、アイゼンの定義が写真左側の12本爪であるとすると、軽アイゼンは、それをちょっと満たない右側の10本爪がほんとうじゃないですかね?では、広告にあるような、6本爪のものは何と呼べばいいのでしょうね。ある人は、「滑り止め」と呼んでいました。それ、いい呼び方ですね。まあ、どう呼ぼうと、使用環境が適正であれば「よし!」としましょう。でも、雪面歩行の重心移動を支えるためには、靴の先端部と踵部に爪が位置すること!ということも忘れないでくださいね。
現在ではオーソドックスとされている、セミ・ワンタッチ?と呼ばれている12本爪アイゼン 取付けシステムは同様で、前歯がありながらも、10本爪アイゼン 同じ10本爪アイゼンでありながら素材はアルミ製。軽さは魅力!本質的な軽アイゼン!

モンベル社 ダウン・インナー・ハーフスリーブ・ジャケット
  
日本語なら単純に半袖羽毛服、横文字にすると長いですね〜。これ、おもしろいことに店で着てると、「そんなジャケット売ってます?」とよく聞かれるので載せてみました。このアイテムは一般的に中途半端と言われるものですね。ベストか普通のジャケット。ところがベストじゃ脇がないから寒いし、ジャケット着るほどでもない、って環境はそれなりにあると思うんですよ。登山でいうなら3000m日本アルプスの夏山シーズンの防寒着といったところでしょうか。ファスナーじゃないボタンが収納もコンパクト化しますし、重ね着したときの干渉を少なくし上半身を動きやすくしています。モンベル社の商品の中で唯一いいかなあ?と思う1着です。

追悼集
            
2008年クーラ・カンリ峰で雪崩で32歳の生涯を閉じた、加藤慶信君の追悼集が届きました。序章として「加藤慶信への30の質問」に始まり、1章「故郷」、2章「邂逅」、3章「飛翔」、4章「生活」、5章「挑戦」、終章「語り継ぐこと」に終わるまで、加藤君の軌跡とともに、50人を超えるみなさんからの「加藤君の想い」がそれぞれの章にとてもバランスよく編集され、468ページにわたって綴られています。僕も、5章「挑戦」のところで書かせていただきました。
この遺稿集、公には販売されませんが、ご希望のみなさんには販売されるようです。税込¥2000です。僕、または桜井までお申し込みください。

昔の写真
とかいって、シャモニの浜ちゃんが1979年、山(3)バカトリオ(僕・浜ちゃん・俊ちゃん)+尾崎隆さんとトライしたデナリ(マッキンレー)南壁ダイレクトルートの写真を送ってきてくれました。はずかしいけど「昭和」の登山、ちょっとだけ見せますね(人物アップ写真は止めときます)。

南壁取り付きのデルタの雪壁を登る浜ちゃん。

登攀具でいっぱいのパックを背負ってフォローの僕
確か取り付いた初日、この雪壁の上に出てきた氷壁で、浜ちゃんのアイゼンが折れて1日目は敗退してきた記憶が・・・・。ちょうど、ロック&スノー秋号(041)に若手クライマー佐藤祐介さん、一村文隆さん、横山勝丘さんたちのベアートゥース北東壁とデナリ南壁継続登攀の記録が載っていました。「俺たちゃ、30年前に彼らと同じようなことやってたんだぜ!」と桜井に威張ってはみたものの、攀りかたのかっこよさ?が違う。と気がついてしょんぼり・・・・・。

エヴェレスト報告書
       
手前味噌ですけど、1994年にサウスピラーから登ったエヴェレストの報告書をみなさんにもらってもらおうかと・・・・。手前味噌に賛同を得たみなさんは遠慮なくおっしゃってくださいね。もらっていただきます!16年前のことですからね、時代錯誤なことです。エヴェレストサミッター、初登頂のエドモンド・ヒラリー卿から数えて250云人目でした。今は、ひとシーズンだけで、250人以上のサミッターが出る時代です。

ガウリシャン・カール峰(7145m)
   
故柳澤昭夫さん(文部科学省登山研修所で30数年間専門職員、所長を務められた)通称「柳さん」です。1984年大津の「岩と雪」の山本一夫さん、斉藤安平さん(アンナプルナT峰登頂後遭難死)、故降籏厚さん(病気で逝去)と僕の4人が2ビバークの末、東南稜からの初登攀したときの登攀隊長でした。柳さんとの思い出は尽きませんが、「きー坊、山登りは体力だよ!よく食って、よく動かないやつはダメだ!」の言葉が忘れられません。合掌